何かとバッテリ消費をしてしまう、位置情報サービス。
これらの設定によっては常に、もしくは定期的な GPS との通信によってバッテリがみるみるうちに減っていきます。
もちろん全てオフにしてしまえばバッテリ消費は抑えられるのですが、何がどのような役割をするのか把握しておくことで、自分の環境に合った設定を見直すことができると思います。
設定項目の場所はこちら。
「設定」→「プライバシー」→「位置情報サービス」
・HomeKit
iOS デバイスを使って家電製品を操作する機能です。
位置情報を利用して「家から離れたから電気を消す」とか「家に近づいたからエアコンをつける」なんてことができるようになります。
HomeKitに対応した家電製品を使っていなければオフにしても問題はありません。
・iPhoneを探す
iCloudの「iPhoneを探す」を使ってデバイスがどこにあるかを検出する機能です。
盗難・紛失に備えてこの項目はオンにしたほうが良さそうに思えますが、盗難・紛失したときは「紛失モード」を有効にすることでデバイスを追跡できるようになるのでオフにしても問題はありません。
・Wi-Fiネットワーク
ややこしいのですが、この項目はデバイスのWi-Fi接続とは関係がありません。
デバイスの位置情報とその場所でのWi-Fiアクセスポイントの情報をセットにしてAppleに送るようになります。Appleは収集した情報を元に「クラウドソースデータベース」を構築します。
GPS 衛星が入らない場所や GPS 機能を持たないデバイスでも「クラウドソースデータベース」を参照することで現在地を特定できるようになるということ。マップアプリで現在地を表示できるのはこの仕組みを使っているからです。
・コンパスの調整
コンパスの精度を上げるための機能です。
デバイスに内蔵されている方位センサーはその場所の地磁気の向きを感知して北の方向を特定します。地磁気の向きで測定した北を磁北といいますが、磁北と真北には磁気偏角と呼ばれるズレがあります。場所によって磁気偏角は異なり、日本の磁気偏角は3°〜9°程度ですが、アメリカには30°〜40°にもなる地域があるそうで、ここまでズレると磁気偏角を無視できなくなります。この項目をオンにすると位置情報から磁気偏角を割り出し、コンパスを補正します。
日本国内で使うのであればオフにしてもそれほど問題がないと思いますが、オフにすると地図アプリで表示される現在地の向きが微妙にズレることになりますので、気になる人はオンにしてください。
・モーションの位置と距離
iPhone 5s から搭載されたモーションセンサーで「加速度」「方位」「移動距離」「高度」「傾き」「ステップ数」などの情報が取得できるようになりました。これらの情報を位置情報サービスを使ってより正確な値に補正する機能です。
フィットネス系のアプリでランニングの距離を計測している場合はオンにしたほうがより正確な値が得られます。
・位置情報に基づく Apple Ads
Apple Ads は iOS のアプリに広告を表示する仕組みです。
この項目をオンにすると現在地と関連性が高い広告が表示されるようになります。
・位置情報に基づく検索候補
位置情報を利用することで近くの店舗、レストラン、公園、ランドマークなどが検索候補として表示されるようになります。
・位置情報に基づく通知
「リマインダー」アプリには指定した場所に到着したときや出発するときに通知する機能、「Wallet」アプリには保存しているパスの半径 100m の範囲内に入るとロック画面にパスが自動的に表示される機能があります。
・位置情報を共有
「メッセージ」や「友達を探す」などのアプリを使って自分の位置情報を共有することができます。
・緊急 SOS
SOS で電話をかけると、自動的に現地の緊急通報用電話番号に繋がるようにする機能です。
・携帯電話通信網検索
「Wi-Fiネットワーク」と同様に「クラウドソースデータベース」を拡充するためにデバイスの位置情報とその場所での携帯電話基地局の情報をセットにしてAppleに送る機能なのでオフでも問題ありません。
・時間帯の設定
タイムゾーンを自動設定するための機能です。
また、「ナイトシフト」のカスタムスケジュールで「日の出から日の入り」にも利用されています。
・利用頻度の高い位置情報
ユーザにとって重要な場所を学習するために、iOS デバイスには、最近訪れた場所と、そこに行く頻度や行った日時が記録されます。
このデータは、お使いのデバイスに保存されるだけで、同意なしに Apple には送信されません。予測交通経路指定のようなユーザに合わせたサービスを提供する際に使われます。
・この近くで人気
「App Store」の「近くで人気」を表示すると、現在地のエリアで人気のアプリが表示されます。位置情報をもとにアプリ検索することと同じ効果があります。
・経路と交通情報
車などで移動している場合、GPSの位置情報と走行速度の情報を匿名形式で Appleに定期的に送信する機能です。
・診断/使用状況
使用しているiPhoneの診断情報や使用状況をAppleに送信する機能です。
診断情報を送信しないに設定しているユーザはオフにしても問題はないでしょう。
・“マップ”の改善
「利用頻度の高い位置情報」の機能から入手した GPS 座標を収集して、Apple ID に登録されている住所と関連づけをする機能です。
また、マップやその他の位置情報に基づく製品、およびサービスを改善する為に使用されます。
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